時代と人生 年寄りの夢 団塊ジュニア・就職氷河期世代に関する川本君への提言 | 5円玉持って岡南神社(八十路を生きる)

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車に乗れなくなった。歩くしかない。歩き始めはまず岡南神社。そこからはあちこち。感じたまま、思ったまま。子供の作文です。

既にご承知かも知れませんが

 日本総研 下田裕介さんのレポート

「団塊ジュニア世代の実情」

「不遇の世代」を生み出したわが国経済社会が抱える課題」

活用です。日本総研のホームページからダウンロード出来ます。

この内容(概略または要点のみでも)を、個別の団塊ジュニア世代に理解してもらう取り組み

目的 団塊ジュニア世代の人たちは、自分達の不遇の状況、自分の能力・努力が足りなかったからだと思い、自信が持てず前向きな姿勢が取れていないように思います。

そうではなくて 不遇の状況は、時代・社会状況によるものだ ということを理解してもらうためです。

バブル不況後の失われた20年の間、団塊ジュニア世代(現在の47歳から45歳)を筆頭に就職氷河期世代(現在の47歳から35歳ぐらいまで)は、日本経済の主要な舞台から排除されてきました。

西側世界の中では、金の卵世代・団塊世代を中心にした若い低賃金労働者による安い製品が、アメリカやヨーロッパ・日本国内で売れ、鉄鋼・造船・機械・電機・自動車・石油化学など各産業が成長しました。

 

1989年(平成元年)のベルリンの壁崩壊・マルタ会談(ブッシュ・ゴルバチョフによる冷戦終結宣言)1991年のソ連崩壊頃からその状況が一変しました。東側の低賃金労働者による安い製品(特に中国、更に西側の経済後進国であった韓国・東南アジア諸国などの製品も)が日本の製品に取って代わるようになりました。

それに対抗するためにも団塊ジュニア世代以下の若い世代を活用すべきでした。国の税金を使ってでも主要産業に投入すべきだったのです。経営者も政治家もそれをせず、むしろ排除してしまったのです。

政府もやっと重い腰を上げました。この3年間団塊ジュニア世代以下就職氷河期世代の実効ある復権の端緒にすべきです。そうでないと明日の日本は、孫正義さんの言う「忘れられた国」になってしまいます。

2 小熊英二さんの著作

「日本社会のしくみ」

雇用・教育・福祉の歴史社会学

講談社現代新書(1300円)

をご一読下さい。今日の山陽新聞に大沢真孝さんの論考が載っていましたが、小熊さんの本意とはズレがあるように思いました。(それはさておき)

ポイントは、「社会のしくみ」作られてきたものである という点です。

小熊さん

日本社会は、

「大企業型」(大学卒 大企業・官庁)(正社員・終身雇用)(正規雇用)(26%)

「地元型」(農業・自営業・地方公務員・建設業・地場産業など) 減りつつある。しかし政治力がある。(36%)

「残余型」(都市部の非正規労働者を象徴とする。長期雇用はされていないが、地域に足場があるわけでもない人々。) 増えつつある。(38%)


三つの類型によってできている。

とされ、アメリカやドイツなど諸外国との違い、日本型雇用の歴史的推移など述べられ、問題提起をされています。

ここからは私見

団塊ジュニア世代・就職氷河期世代は、「残余型」が多く、バラバラで政治的発言力も無い縦系列が常識の政治の世界だが、新しく横系列の組織を作って、発言力を高める必要があるのではないか。そうしないと「不遇の世代」のままに終わり、日本も「忘れられた国」になってしまう。

川本さんは、個別の実態を調べ同世代の議員さんとの話し合いもされたとのことでした。それを是非前進させて下さい。自分も逢沢さん高度成長時代の感覚を無意識のうちに身に付けています。48歳以上の人には、団塊ジュニア世代・就職氷河期世代の状況・皮膚感覚がわかりません。世代を中心にした組織を作り、自分達の安定した生活を確立するために活動をすべきです。

日本維新の会など本物の維新ではありません。大阪府が大阪都になることなど維新でもなんでもない。本物の維新をするべきです。

幕末の吉田松陰・坂本竜馬になって下さい。下級武士(不遇の身分)であった彼らは、世界に目を向け、閉ざされていた日本を改革することに尽力しました。

ある意味、閉塞した現代の日本にも似ているところがあるように思います。(くどいようですが、原因は団塊ジュニア・就職氷河期世代を産業の中心から疎外したからです)

「不遇の世代」グローバルな世界に目を向け、明治の殖産興業と同じように競争力のある新産業を作り出し(明治はゼロからでしたが)、あるいは既存の産業を蘇らせる中心になって下さい。

同じ世代の同志をどんどん増やして行ってください。各県同世代の組織を作り、横のつながりを強め、政治的発言力のある組織にし、「不遇の世代」が日本の中核になるようにしてください。団塊ジュニア・就職氷河期世代政党を作って、国を動かす影響力を持ってください。

ホームページは急がなくても結構です。奥さんは子育ての大事な時期、そちらを優先すべきです。団塊ジュニア世代による後援会・事務所・事務員さんが持ててから頼めばいいと思います。

長くなりました。年寄りの夢です。ご奮闘・ご活躍をお祈りいたしております。

だからどうした。それがどうした。